金曜日, 12月 24, 2010

ホンダ バモス HM1

同じE07Zでもチューン違いの+6PS(+13%)、ロールーフだし滅茶苦茶速いんじゃないの?と思ったけど既にLancasterに乗り換えてアクティの記憶も薄れていた頃なので普通に遅い。というか、少々馬力が向上したところで同じ3ATではピークパワーの恩恵にあずかれるのはほんの一瞬だけだ。たとえトルコンが滑りまくろうとも。むしろアクティより低速トルクが痩せたおかげで坂道などではシフトアップ後の失速が酷い。インパネはタコメータもついた豪華版、だがマイチェンで同じものがアクティにもついたらしい。レブリミットは違うんだと思うけど。乗用に8PRって全然減らねーYO。

木曜日, 12月 23, 2010

SSANGYONG KYRON

韓国で乗せてもろた。おもろい形だがヂーゼル乗用車好きには嬉しい一品。韓国でヂーゼルといったら91年、修学旅行でDAEWOOのバスのなかで壁に寄りかかって寝てたら振動で壁に押し付けてた右耳が白蝋病になり、その後何年間か耳の感覚(聴覚ではない)がなかった。そういうトラウマ関係なく、Mercedes-Benz製エンジン搭載のこのSUVは久しぶりのフレーム付きということもあり、骨太なエンジンの咆吼も健康的に感じられてとても良かった。91年頃も韓国は初代パジェロ・・・現代精工のギャロッパーやらジープ・・・双竜コランドーなんかが多かったが、これは当時の日本のRVブームとは一味違い、有事の際軍に徴用される代わりに平時の税金が安い、という韓国ならではの事情があって軍用車バリにB/O灯火がついていたりした。今はそのようなことはなさそうだ。KYRONのようなフレーム付きはいまや少数派で、もっと気軽なSUVがたくさん走っている。
このクルマに載せてあったPNDも面白かった。HYUNDAIブランドでETC(HiPASS)一体型、画面が結構綺麗。なんだけどこれがまあ滅茶苦茶しゃべり倒す。ソウル近郊で道が入り組んでいるせいもあるだろうが、やれ高速道路だ、オービスだ、なんだとアナウンスとチャイムが鳴りっ放し。
ヂーゼルでもう一つ。DAEWOOトラック・バスはインドTATAに買われてTATA大宇(乗用車部門はGMDAT)になってしまったが、こいつがみな一様にCumminsの何馬力エンジン搭載ってわざわざ金文字のプレートがいちいちボディサイドに貼ってあるのだ。Cumminsなら白蝋病にならないかな・・・。
CNGバスは京都市バスで希少な富士重ボディのUD+ZFドロップアクスルのノンステに乗って以来、その熱い走りにゾッコンであるが、ソウル市内の路線バスはみなCNGだ。でも、ときどきガス爆発するらしいぞ・・・!91年の修学旅行の時も、「ぶつかったときのクラッシャブルゾーンとして」という無茶苦茶な理由でバスのうしろ1/4を空席にしていた。だがしかし、車列の中の1台の後輪がバースト、床をぶち抜いたとのことでそれに乗ってた生徒たちが後ろの「クラッシャブルゾーン」に座ることになった。修学旅行も命がけだ。そういえば大阪南港から釜山まで乗ったフェリー「オリンピア88」またの名を「檀王」も、オーナーの許永中がとっつかまって若くして廃船になりかかっとったな・・・なんでもかんでもいろんな事情でボロだ・・・諸行無常。

OMW ハイゼット クルーズターボS320V前期

Osaka Motoren Werke AG=大阪発動機製造の排気タービン付きロケット。と言っても旧世代のEF-DET、ショートストロークで下のトルクが足らん。それ以外は文化的で結構乗っていたにもかかわらず殆ど印象が残らない。よくも悪くも軽のトヨタか。最近のダイハツはスズキに代わってタイヤをけちるようになったか、OEでやたらHANKOOKがついてくる。特に問題はないが高そうには見えないな。韓国行ったら当たり前かもしれないがHANKOOKだらけでワロタ。半分以上HANKOOK、3割方KUMHOであとはよくわからん。

スズキ エブリィバンJOIN DA52V前期

アクティのオールアルミE07Zより4馬力(9%)も強力なF6A鋳鉄エンジンを積んだスーパーマスィン。50:50の理想の軸重配分(ただし空車時 ドライバー乗ったらフロントヘビー)。でもキャブオーバーの悲しさか、コーナリングは凄まじく安定しない。フロントミッドシップという意味ではライトエースと同じなんだが、重心高に対していかんせん車幅が足りなすぎる。うっかりアクティと同じノリで振り回すと片輪走行を披露するハメになる。これの先代だとアクティと同じド・ディオンをコイルとリンクでぶら下げたミッドシップなのでこうはならないはずだが。
足元周りを始めとして居住性はアクティより数段上、イスの厚みを稼げないはずのキャブオーバーなのにイスの出来もこちらのほうが良い。っていうかフルトリムだし。
でもペダルはぷらぷらしてるし、エンジン音も「ひーん」と儚げで、見た目ではわからないそこはかとない安っぽさが漂う。「まあ、軽だしこんなモン」というのが丸出し。今の(2代目スイフト以降、小野浩孝氏以降か)スズキでは考えられん。
でも商品性では明らかにアクティより上だったなあ。ぶっ飛ばすのが軽バンの本分じゃあないし。安いし、軽いし、あまり錆びず、とりあえずは壊れなかった。タイヤも普通の145R12 6PRで安いし。っていうかアクティ(とバモス)の8PRの意味がいまいち分からない。OEタイヤは年代物のYOKOHAMA SUPER VAN 355。YOKOHAMAのロゴが旧ロゴで新しいのにボロさ炸裂。現行モデルでも低グレードには装着例があるようだがさすがにロゴは新ロゴだ。最近のスズキは安いスイフトXGとかにも平気でPOTENZAを履かせたりするが隔世の感だ。

ホンダ オデッセイ

初代前期2.2
横基調のインパネ、タコメータなし、横基調のスピードメータ。のんびりした室内にベースとなったCDアコードの嫌味のない走り。センスの良いアメ車。

3代目2.4CVT
視界最悪。Aピラー周り邪魔。重い。遅い。見た目もドライブフィールもぬめぬめしている。

4代目2.4アブソリュート5AT
Aピラーのハイドロフォーミング化で視界だいぶまし、ミッションは先代CVTより良い。重い。遅い。の割にステアリングがビジー。

2代目は乗ったことないが、3.4代目は狙いがよくわからない。というか、走りそうな見た目の割に走りに熱さがないし、実用性も大したことがない。低床ミニバンとかいってもレガシィのような普通のワゴン(キックアップルーフ)より広くもないし、ミニバン型にしたおかげで前方視界が悪いのはスバルヲタには許しがたい。下品なデザインだと思うかは人それぞれだろうが、だんだん売れなくなるのもよくわかる。ホンダはどこに向かっているのか。あんまり非難はしたくないが、過去の栄光を知るヲタとしては乗りたいメーカの選択肢が狭まるのは悲しいのだ。ジムカーナ最強のGAシティ、ツーリングカーでは雨が降ったら1クラス上のFRのM3はおろか2クラス上のGT-Rまで食って総合優勝しかねないEFシビックSiR・・・。
今のホンダは事実上横置きFF4気筒オートマのバンしかないメーカーだよな・・・。趣味性も実用性も無い。そういうのにウルサイヨーロッパや日本市場なんかどうでもいいというのは数字で出ちゃってるし。エンジン屋!!の意地と宗一郎の「夢」の最後の結晶、GEホンダHF120を2ガケ搭載のHONDA JETでも買うか・・・。

わたしを通り過ぎた愛車達その10

ホンダ・アクティSDX GD-HH5(3AT)

私の運転を磨いた(荒くした?)張本人。この日本車最弱46psと3ATで片道45kmの通勤を1分1秒でも早く終わらせるためにドライビングはもちろん、ルート選択(土手・堀割・一通)、コース取り(中央分離帯あり国道の対向車線・駐車場・歩道)まで研ぎ澄まされた。
タコメータがないということはオーバーレブがありえない、という理解でとにかく全開また全開、ぶっ潰れても新車保証も切れてないし解体部品もいくらでもある、という馬鹿な考えで突進。

運転席足元が死ぬほど狭いし、左足ブレーキは工夫しないと膝がステアリングにつっかえるし、そのステアリングはやたらと遠く完全に上向いているし、電動パワステはロータリーエンコーダのごとく軽くてフィールに乏しいし、椅子は平板だし、欠点上げればいくらでもあるが、さすが旧世代のホンダ。飛ばせば飛ばすほどミッドシップレイアウト、ニッパツの硬いリーフに超オーバースラングで吊るされたド・ディオンアクスル、PGM-FI4バルブエンジンでイキイキと走りまわる。ハイルーフだが重心は意外に低く、ATシフトレバーとドア内張り(ウィンドウレギュレータハンドル)の間で股を開いて踏ん張って(逆ニーグリップ)振り回しても不安を感じることなんてない。プアマンズNSX。さすがに3ATはかったるかったが。家族が乗ることを考えてATにしたが誰も乗りゃしない。ハンドパワーウィンドウ装備。オーディオはAMラジオつきだったがもっぱらDC/ACインバータとCDラジカセ(バブル終期のSONY CFD-500)だ。マニュアルエアコンつき。ABSなんてついてないがブレーキフィールだけは完璧にダイレクトで、飛び出しor認知遅れ&こちらのオーバースピードで何度も死にそうになりつつも微妙なロックコントロールで難を逃れてきた。自己サーボでロックする後輪ドラムブレーキのせいでケツを斜めに振りながら自分の足元で前輪がぎゅうぎゅうと悲鳴をあげる。貧相な割にトレッドの強い145R12 8PR!(DUNLOP LT56A)だ。ABSも制御がアホだと無駄に制動距離が伸びるし、これでよかったのだ。

余談だがABSあるなしにかかわらず、ブレーキを強く踏む練習はしておいたほうが良い。咄嗟のブレーキ踏力が足りなくて事故る・被害が拡大する例は山ほどある。ABSつきなら勝負は「いかに早くロック領域までブレーキ力を高めるか」だけに掛かってくる。ブレーキアシストはその発想に基づくものだが、せっかくのアシストも非日常のマイナスGにビビって踏み込みを加減しないとも限らない。ひるまず足さえ突っ張っておればマイナスGで体重の自己サーボがかかる。

860kgしかないバラスポCR-X Si(重要文化財)やらそれよりさらに100キロ軽いシティCR-iみたいなのばっかり出してたホンダが紙のボディから脱却を図る過程だったのか、1トン近い重量と引き換えに剛性感はあったなあ。G-CONだし。フォワードコントロールというかショートWBに戻ったトラックの方はG-CONじゃなくなったみたいだが。2年でレインガターあたりの塗装に細かいヒビが入ったり、跳ね石でうっすら錆びたりしてたが。重い、遅い、3ATでも腹が立たなかったのはワイドトレッドのアンダーフロアミッドシップだから。ヨーイングの立ち上がりの俊敏さ、でもトラクションが抜けることはない安心感、ロール収束の速さ。対してストリームRN1は鼻が重い、胴が長い、トラクション抜けまくり&トルクステア出まくり。ステアリングの「H」マークは加速時は常に「工」マークに。フレームまで逝った事故車だったのか?しかもサイドブレーキは足踏み式。これでどうやって曲がれというのだ。

低重心設計なのに床下はすっきりしており最低地上高もかなりある。メンテナンスハッチが荷室にあるから荷物積みっぱなしorラック組んでる人だとハッチを開けるのが面倒というのはあるだろうが、潜ってのメンテはらくらく。おかげでオイル交換しまくり。Castrol RSとかAgipの化学合成油とか入れまくり。でも一番印象が良かったのはスズキ純正ECSTAR turbo SL(昭和シェル石油製)かも。限界までぶん回しても所詮商用チューンの軽。高粘度オイルだと高温特性のおいしさを味わうよりもトルクのロスの方がでかい。ECSTAR turboは妙に潤滑にこだわるスズキのイメージに違わず冷間時から全開走行まで気分良く走れた。

速く走るためのチューニング?はDENSO IridiumPower VK24とBOSCH RallyStradaホーンだけ。でも限界まで性能を使い切ったという満足感。2年24,000キロ乗ったが期間中の累積スロットル開度は全アクティ中上位3%にはランクインできると思う。

本当はスバルサンバーディアスワゴンクラシック5MTを買いに行ったのだが売り切れてた。こっちのほうが足元広いし、いまでも置き場所あったらほしい。

トヨタ ライトエースバン KR42V

排ガス記号忘れた・・・。大臣認定車ではない。
いわゆる「ノア」バン。ガッツり寝かされた無駄に巨大ウィンドスクリーン(メキシコLNセイフティガラス(日本板硝子系)製)に巨大なダッシュボードが強烈に映り込むし、断面形状のタンブルフォームがきつくて大きな箱を出し入れするとテイルゲート上半分ののウェザーストリップに必ず引っ掛けてもげる(この点後継のインドネシア産S402系=アストラダイハツ・グランマックスの方が断面が絶壁なので車幅が狭いにもかかわらず有効開口が広い)。DIN規格シールドビーム2灯と思ったらセミシールドビームだった・・・。なんでわざわざ灯体に普通のH4バルブがスポット溶接されてんだ??など、実用バンとしては疑問な点が多数。だめじゃん。
でも本当に「ブーン」と音がする1800OHVの7K-EUの吹け上がりは最高!79PSしかないから絶対的には遅いので、安全に駆け抜ける喜びを味わえる。高床式(フラットローではなかったが所詮キャブオーバー)+後軸リジッドでもフロントミッドシップ(短いボンネットの中にはほとんど何も入っていない)のおかげで雨さえ降っていれば素晴らしいドリフトアングルのコントロールを楽しめる。雨でないとタイヤのグリップに負けるが。4ATだったがトルコンの具合が絶妙で元気に走ってもよし、エコランしても良し。過酷な扱いにも動じない。
デビューしたときは何とも機能性と必然性のない曖昧模糊としたスタイリングが嫌いだったが、ボロくなってくると味が出てくる。キズ・ヘコミが似合うというか、それらがスタイリングの完全性に影響しない。融通無碍というやつだ。乗用ノアを含め基本的には非常に頑丈(Dターボのヘッド割れは知らない)だし、パセンジャー向け共用の国産としては最後の部類の安物FRシャーシ(ハイエースとかコンフォートとかはあるけど高いor売ってない)なのでNOxやらエコカー補助金やらで数を減らしているのは悲しい。廃車になっても途上国で酷使されているのだろうか。ロシア人がこの世代のノア4WDに家族と荷物を満載して世界一周をしているのを見て頼もしく思ったぞ。後継のFFノアだって悪路アタックしつつ世界一周ぐらいできるのかもしれないが、安心感と最低地上高と修理のしやすさはボロいFRノアの方が上だろう。
ボロトヨタでの悪路アタックといえば2007年南アフリカ製3代目ハイエース(2200ccOHVの4Y-EU搭載、たしか中期型のDIN規格角型タテ目4灯のままだった)も気になるが、オフセット衝突事故で見事にまっぷたつになった写真を見ると、GOA世代のノアのほうがおすすめか。南アフリカは2代目カローラFX(=Carri、キャリイじゃない、 英国では保険料対策として用意されているブラインドバン仕様:リアのガラス部分が鉄板埋め、ミラージュXYVYX(これ読める人は中年)を思い出すと分かりやすいか、分かりにくい? 日本じゃ現金輸送車と間違えられるが、ヨハネスブルクでも一種のセキュリティとして機能しているのか?)どころかサニトラ(=1400bakkie)までつい最近まで作っていたが、現行車はみな21世紀のモデルで進歩が著しい。ベンツビーエムの安物右ハンは南アフリカ製が日本に輸出されているが、日本メーカーでも逆車で欲しい・部品がほしいクルマがいろいろあったのだが。ランクル70もまだ売ってるけどさすがにこれはアラコ・・・じゃないトヨタ車体製なのだろうか。
S402系(4代目レガシィ特別仕様車にあらず)も乗ってみたい・・・元ネタが同じダイハツ・ビーゴ(大分県中津産)には乗ってるが。3SZ-FE VVT-iに4WD+4ATでは多少荷が重い。FRで5MTに1ZR-FAE valvematicでも載せれば熱い走りをしそうだ。

月曜日, 11月 15, 2010

パーツインプレ:GS YUASA ECO-R 75D23L

週1-2回、ほとんどチョイ乗りだけという過酷な5年をへて、いちじは無限の寿命を誇るかに見えた韓国製Delcoもさすがに弱りが目立ってきた。始動にもたつくな・・・と思い始めてひと月、ある日1発始動に失敗。こりゃそろそろ交換か、と思いつつなるべく充電気味(回転上げ気味)で走りまわってまた1週間。その時にはもうセルを回す力は残っていなかった。
JAFを呼んだらすぐ来てくれた。面倒なのでその場で交換してもらう。で、出てきたのがECO-R。JAFのお兄さん曰く、なぜかこのサイズだけECO-Rでほかは別銘柄なんだが、こいつだけ明らかにクレーム件数が少ないと。そのかわり仕入れ価格が高くてJAF的には美味しくないんだそうな。
お値段は\22,000なり、待たずにオンサイトで交換工賃込み、廃棄込、送料、税金コミコミと考えれば恐ろしく安くもないが納得の価格だ。分解して極板洗浄して希硫酸もろとも再利用なんてガッツはないぞ。っていうか極板崩壊寸前だ。
使った印象は別に普通・・・始動性が良い、大電流が出るというタイプではなさそう。そのかわり充電受入性がよく放置>チョイ乗りのサイクルでも容量が回復しやすいそうな。3年保証付き。

日曜日, 11月 14, 2010

トヨタ コルサ(5代目)AX EL53 5E-FE+4AT


車検の代車。乗ったのはH7式(当時15年落ち)走行11万5千キロの個体。えらい勢いでガタガタで、足回りはギシギシアンアン言うわ、マウントはヘタリ切ってアイドルでステアリングコラムがブルブルガタガタいうわ、アメリカ輸出される車なんだから10万マイル未満でこれはないんじゃないのと思う。でも昭和のくるまのようにダッシュボードがひん曲がったり割れたりすることもなく(エアコン吹き出し口のルーバーは割れていたが)、シートも小ぶりながらヘタってはおらず、エンジンもオイル管理がまずまずされていたこともあり非常に快調。1500cc 94psでシエンタの110psに負けているが、なにしろ900kg(シエンタ1210kg)の車重と4ATで気分的には相当速い。軽くブリップしてDに入れたらのけぞる加速を披露してくれる。タイヤがほぼ坊主でグリップしないのも速度感を助長しているのは間違いないが。ちなみにシフトレバーもヘタリ切って節度感は全くない。Dに入れようとして2に入ること多数。同じパワートレインのカローラバンE100系も10万キロ超えるとやはりそうだったのを思い出した。
バブル崩壊後のコストダウン厳しいころの一品。一応GOA世代(と思ったらマイチェン前なのでCIASだった)だがサイズがサイズだけにぶつかったらただでは済まなさそうな雰囲気。定価108万円というのは安いなあ、と思うがP/S P/WとマニュアルA/Cの三種の神器「のみ」で、あとはミラーも手動(電格どころではなく、調整もミラー面を直接手で押す(屋内側の手動レバーすらない)タイプ)。後付でSANYOのカセットステレオがついていた。27W×4のハイパワー、ロジックメカじゃないのがイカス。鍵もキーレスどころか、卵型TロゴのないTOYOTA印のがついていた。
エンジンルームをしげしげ眺めて、でかいデスビ、タイベル、アルミのヘッドカバー、前方排気、低いボンネットなど、変わってないようで今の車はずいぶん変わったものだと思う(ん?1NR-FEは前方排気か。2NZ-FEは後方排気だったぞ?ってそうか、1NR-FEは2SZ-FEと同じダイハツ製だったな、ややこしい。前方排気後方排気まぜこぜなのは初代ストリームのD17AとK20Aも一緒)。
ちなみにBH9は前方排気以外は全部EL53と同じだ。将来両者が遺跡で発掘されても同時代のクルマと判定するのは容易だろう。

横置きFF車は前方排気のほうが放熱に有利で高出力化で有利、居住性面(遮熱)でも有利だがエンジンの搭載位置が高くなる。後方排気は放熱が悪い反面熱効率を追求することになる。触媒の熱害が問題になる反面冷間時からの排ガス浄化性能に優れエンジン搭載位置が下げられるので衝突安全性と歩行者保護性能が高くなる。時代の趨勢は当然後者である。FF車ならエンジン回転方向=T/M取り付け方向さえ合わせておけば前方排気でも後方排気でもだいたい同じように乗る。前方排気はエンジンを前傾させて、後方排気は後傾気味に搭載するので厳密には最適ホイールベースと前軸重量が変わるが。横置きFFだけに積むなら前方排気から後方排気への世代交代はほぼプラットフォームの改造なしでイケル。
しかしダイハツSZ系はキャブオーバーのFR(S402系ライトエース)に積まれるし、スズキK12Bもモジュラー設計3気筒版のK6Aが同じくキャブオーバーFRのエブリィに積まれる。キャブオーバーFRで排気方向が変わってしまうと色々まずい。助手席側に倒して搭載していたのが運転席側に倒さなくてはならない(メンテフタも運転席側へ)、排気の取り回しが左右逆になってホイールベース間に搭載された燃料タンクも反対側に移設する必要がある。ほとんど聖帝サウザー様の如くプラットフォームをひっくり返さないといけない。過渡期の対策として両対応にしようものならV8搭載可能なエブリィなどという怪車が出来上がる。初代トヨタハイメディックのごとくプラットフォームを幹竹割りにして幅を広げないと無理だろう。(え、エブリィランディならできる??)FRでもキャブオーバーでないビーゴ(テリオス)やジムニーに積むだけならスペースに多少余裕があるからなんとかなりそうだが。
・・・なんて書いてたらスズキR06Aも結局前方排気のまま出てきた。しかも搭載には新プラットフォームが必須で、ジムニーなどには搭載不可なのでそれ用にK6Aが続投とな。ん?新プラットフォーム必須の理由はなんだろう。外観ではミッション取付面がJatcoのJF015E副変速機付きCVTとの組み合わせに特化したような大穴がついている、やじろべえ吊り式エンジンマウント、MRワゴン搭載状態で妙に内寄りのストラットタワーの間で幅方向にキチキチ、前後方向もやっぱりキチキチで搭載されているように見える。縦置きするにはミッション取付面がでか過ぎてバルクヘッドにめり込ませて搭載するのが大変そうに思えるのと既存のMTが取り付かなさそうとは思うが、はて。J24Bと同じく鋳鉄製ベアリングキャップになってコンロッドとの熱膨張比を合わせて騒音低減&ディープスカート化で剛性向上など面白そうなエンジンだが。

トヨタ シエンタ DBA-NCP81G 1NZ-FE+CVT

CVTはエンジンの一番美味しいところを拾い食いできるのが利点だが、トルクのないエンジンと組み合わせると必然的に高回転に張り付かせることになる。ところがこいつには回転を押さえ気味にする制御が加えられている。おかげでCVTの利点が全くない。エンジンの非力さが猛烈に強調されるだけだ。しかもトルク制限の厳しい(CVTはプーリの上でベルトが滑ったら即オシャカ)おかげでストリームのように「クラッチ蹴り」でごまかすこともできない。NでブリップしてDに入れてもエンジンがストールするだけで繋がらない。仕方無しに普通にべた踏みで加速すると回転を抑えたままノロノロと発進し、加速し終わった頃にようやく回転を上げだすので慌ててスロットルを戻すと強烈にギクシャクして何が何だか分からなくなる。
やっぱり小排気量CVTなら原チャリのごとくぶん回す制御にしないと勿体無いのでは?1NZが爆音なのが気になるのか?2代目プリウスのように、頑張ってる時は爆音たてたっていいじゃないか。
爆音が嫌ならトルクが必要だが普通のCVTは大トルクが苦手。VWはマーチスーパーターボの如く小排気量エンジンに排気タービンとルーツブロワを付けてトルクを稼いでDSGと組み合わせてる。
一方VQ35DE+エクストロニックCVTなんてのはエンジンの美味しいところなんか拾わなくたって十分に走るのでCVTは純粋に無段変速の滑らかさを味わうことに使われている気がする。これは一応利点だろう。もちろん燃費もいいのだろうが。
今はなきスバルR1のCVTは原チャリよろしく引っ張ってくれた。Jatco/日産/スズキの副変速機付きCVTも特徴的な広いギアレシオを活かすべくガンガン引っ張るそうな。特にアルトは加速時爆音、巡航時無音でCVT好きにはたまらない逸品だ。副変速機のおかげで全体として設計に無理がなく、部品点数もほとんど増やさず体積はむしろ減ってるそうで頭いいな。

シエンタはパッソセッテに代替されたかと思ったら製造再開する予定・・・三菱トッポのマネか?(マネしてどうする) トッポにしてもシエンタにしてもパッソにしてもいかにもリーンな設計で基本設計が古かろうがなんだろうが安く作れればOKだ。こういうクルマも勿論必要だが、こんなクルマばかりだとBIG3みたいになるわな。
逆に代替されるはめになりそうなパッソセッテ、実に殺風景なクルマだなあ。ヨーロッパから撤退を決めちゃったダイハツだが、安物ヨーロッパ車の機能美よりアジアカー的シンプルさだ。これじゃ先進国では売れないだろ。どうせニッチになるならここはあえて「パイザー」の名前で売ったほうがダイチャレで鳴らした凄腕父ちゃんどもに売れたんではないかと。4ATだし結構無理は効きそうだ。

土曜日, 11月 13, 2010

ホンダ ストリーム(初代) LA-RN1

1700cc D17A VTEC + 4AT。VTECというとインテグラXSiとかシビック/CR-XのSiRのB16Aのイメージしかなかったからものすごくよく走るのかと思ったら、D型だけに本質的にはロゴと同等の動力性能しかない。しかも4AT(prosmatec)が本当に馬鹿すぎて、五月蝿い、トロイ、燃費悪いでもうどうしようもない。燃費を稼ごうとしてアクセルを抜いてやっても全然シフトアップしないわ、ロックアップはすぐ切れるわ、その割に加速しようとしても全くシフトダウンしないわでこれならロックアップなしのトルコン+逆転機のみの変速ギアなしで十分だ。トヨグライドのほうが10000倍まし。FFバンで現在主流のCVTとちがって唯一良いところは頑丈、ってことで発進はNにいれたまま燃料カットがかかる寸前までブリップ、Dに叩き込んでやる。そうするとようやく廃車寸前の軽自動車と同等の発進加速が得られる。ただしFFで薄ら長い3列シート車なのでメカニカルグリップ最悪でタイヤはスキールしっぱなしとなる。もちろん中間加速のときも同じように一旦N>ブリップ>Dという「クラッチ蹴り」が必要となる。MTだったらこんなにひどい印象はなかっただろうに。本当にイライラさせられる車で、市内の営業で1時間ほど乗るだけで非常に疲れた。走って楽しく、燃費だっていい・・・F1と宗一郎のオヤジのホンダが失われつつある、その暗黒を垣間見るような思いであった。
まあ、現行アコードがNHTSAのテストで5つ星もらってる一方、「その頃」のホンダは紙のボディ(トラバントかよ)と揶揄されていたぐらいなので、何でも昔のほうが良いわけではないが。でも、乗って楽しくないなら車なんか乗らない方が安全だし、クルマ趣味(笑)ってのは過去の遺物なんだろうか。

日曜日, 9月 26, 2010

パーツインプレ:GOODYEAR LS2000 Hybrid II

クソ遅いストリームRN1にリプレイスでつけたタイヤ。ストリームのあまりのメカニカルグリップの悪さゆえすぐにズタボロにしてしまったが、普通に使えばさほどグリップも悪くないし、ウェットの排水性も良いし、静かで当たりも柔らか、減りも少なく実売も安いという隠れた逸品。最近ハイパフォーマンスタイヤでGY製ってなかなか話題にならないし、日本ではSRIがダンロップを前面に押し出すから余計目立たないのだが、アジアンタイヤなんぞ買う暇があったら是非これを買ってほしい。きっと気に入るだろう。
持ちのいいタイヤにありがちだが、グリップさせずに乗るとトレッドが溶けるのではなく、細かく削れる。ブロックごと落ちたりはさすがにしない。もうもうとゴムの削りカスを巻き上げながら、あるいは雨の中延々スキールさせたまま走るとトレッド表面は当然荒れる。だがそれでゴム全体がおかしくなったりはしないし、滑っている間の感触も悪くない。パワーを入れた分だけ素直に滑る印象。絶対的なグリップがないからタイムは出ないが、趣味のドリフトには結構いいかもよ?