月曜日, 11月 15, 2010

パーツインプレ:GS YUASA ECO-R 75D23L

週1-2回、ほとんどチョイ乗りだけという過酷な5年をへて、いちじは無限の寿命を誇るかに見えた韓国製Delcoもさすがに弱りが目立ってきた。始動にもたつくな・・・と思い始めてひと月、ある日1発始動に失敗。こりゃそろそろ交換か、と思いつつなるべく充電気味(回転上げ気味)で走りまわってまた1週間。その時にはもうセルを回す力は残っていなかった。
JAFを呼んだらすぐ来てくれた。面倒なのでその場で交換してもらう。で、出てきたのがECO-R。JAFのお兄さん曰く、なぜかこのサイズだけECO-Rでほかは別銘柄なんだが、こいつだけ明らかにクレーム件数が少ないと。そのかわり仕入れ価格が高くてJAF的には美味しくないんだそうな。
お値段は\22,000なり、待たずにオンサイトで交換工賃込み、廃棄込、送料、税金コミコミと考えれば恐ろしく安くもないが納得の価格だ。分解して極板洗浄して希硫酸もろとも再利用なんてガッツはないぞ。っていうか極板崩壊寸前だ。
使った印象は別に普通・・・始動性が良い、大電流が出るというタイプではなさそう。そのかわり充電受入性がよく放置>チョイ乗りのサイクルでも容量が回復しやすいそうな。3年保証付き。

日曜日, 11月 14, 2010

トヨタ コルサ(5代目)AX EL53 5E-FE+4AT


車検の代車。乗ったのはH7式(当時15年落ち)走行11万5千キロの個体。えらい勢いでガタガタで、足回りはギシギシアンアン言うわ、マウントはヘタリ切ってアイドルでステアリングコラムがブルブルガタガタいうわ、アメリカ輸出される車なんだから10万マイル未満でこれはないんじゃないのと思う。でも昭和のくるまのようにダッシュボードがひん曲がったり割れたりすることもなく(エアコン吹き出し口のルーバーは割れていたが)、シートも小ぶりながらヘタってはおらず、エンジンもオイル管理がまずまずされていたこともあり非常に快調。1500cc 94psでシエンタの110psに負けているが、なにしろ900kg(シエンタ1210kg)の車重と4ATで気分的には相当速い。軽くブリップしてDに入れたらのけぞる加速を披露してくれる。タイヤがほぼ坊主でグリップしないのも速度感を助長しているのは間違いないが。ちなみにシフトレバーもヘタリ切って節度感は全くない。Dに入れようとして2に入ること多数。同じパワートレインのカローラバンE100系も10万キロ超えるとやはりそうだったのを思い出した。
バブル崩壊後のコストダウン厳しいころの一品。一応GOA世代(と思ったらマイチェン前なのでCIASだった)だがサイズがサイズだけにぶつかったらただでは済まなさそうな雰囲気。定価108万円というのは安いなあ、と思うがP/S P/WとマニュアルA/Cの三種の神器「のみ」で、あとはミラーも手動(電格どころではなく、調整もミラー面を直接手で押す(屋内側の手動レバーすらない)タイプ)。後付でSANYOのカセットステレオがついていた。27W×4のハイパワー、ロジックメカじゃないのがイカス。鍵もキーレスどころか、卵型TロゴのないTOYOTA印のがついていた。
エンジンルームをしげしげ眺めて、でかいデスビ、タイベル、アルミのヘッドカバー、前方排気、低いボンネットなど、変わってないようで今の車はずいぶん変わったものだと思う(ん?1NR-FEは前方排気か。2NZ-FEは後方排気だったぞ?ってそうか、1NR-FEは2SZ-FEと同じダイハツ製だったな、ややこしい。前方排気後方排気まぜこぜなのは初代ストリームのD17AとK20Aも一緒)。
ちなみにBH9は前方排気以外は全部EL53と同じだ。将来両者が遺跡で発掘されても同時代のクルマと判定するのは容易だろう。

横置きFF車は前方排気のほうが放熱に有利で高出力化で有利、居住性面(遮熱)でも有利だがエンジンの搭載位置が高くなる。後方排気は放熱が悪い反面熱効率を追求することになる。触媒の熱害が問題になる反面冷間時からの排ガス浄化性能に優れエンジン搭載位置が下げられるので衝突安全性と歩行者保護性能が高くなる。時代の趨勢は当然後者である。FF車ならエンジン回転方向=T/M取り付け方向さえ合わせておけば前方排気でも後方排気でもだいたい同じように乗る。前方排気はエンジンを前傾させて、後方排気は後傾気味に搭載するので厳密には最適ホイールベースと前軸重量が変わるが。横置きFFだけに積むなら前方排気から後方排気への世代交代はほぼプラットフォームの改造なしでイケル。
しかしダイハツSZ系はキャブオーバーのFR(S402系ライトエース)に積まれるし、スズキK12Bもモジュラー設計3気筒版のK6Aが同じくキャブオーバーFRのエブリィに積まれる。キャブオーバーFRで排気方向が変わってしまうと色々まずい。助手席側に倒して搭載していたのが運転席側に倒さなくてはならない(メンテフタも運転席側へ)、排気の取り回しが左右逆になってホイールベース間に搭載された燃料タンクも反対側に移設する必要がある。ほとんど聖帝サウザー様の如くプラットフォームをひっくり返さないといけない。過渡期の対策として両対応にしようものならV8搭載可能なエブリィなどという怪車が出来上がる。初代トヨタハイメディックのごとくプラットフォームを幹竹割りにして幅を広げないと無理だろう。(え、エブリィランディならできる??)FRでもキャブオーバーでないビーゴ(テリオス)やジムニーに積むだけならスペースに多少余裕があるからなんとかなりそうだが。
・・・なんて書いてたらスズキR06Aも結局前方排気のまま出てきた。しかも搭載には新プラットフォームが必須で、ジムニーなどには搭載不可なのでそれ用にK6Aが続投とな。ん?新プラットフォーム必須の理由はなんだろう。外観ではミッション取付面がJatcoのJF015E副変速機付きCVTとの組み合わせに特化したような大穴がついている、やじろべえ吊り式エンジンマウント、MRワゴン搭載状態で妙に内寄りのストラットタワーの間で幅方向にキチキチ、前後方向もやっぱりキチキチで搭載されているように見える。縦置きするにはミッション取付面がでか過ぎてバルクヘッドにめり込ませて搭載するのが大変そうに思えるのと既存のMTが取り付かなさそうとは思うが、はて。J24Bと同じく鋳鉄製ベアリングキャップになってコンロッドとの熱膨張比を合わせて騒音低減&ディープスカート化で剛性向上など面白そうなエンジンだが。

トヨタ シエンタ DBA-NCP81G 1NZ-FE+CVT

CVTはエンジンの一番美味しいところを拾い食いできるのが利点だが、トルクのないエンジンと組み合わせると必然的に高回転に張り付かせることになる。ところがこいつには回転を押さえ気味にする制御が加えられている。おかげでCVTの利点が全くない。エンジンの非力さが猛烈に強調されるだけだ。しかもトルク制限の厳しい(CVTはプーリの上でベルトが滑ったら即オシャカ)おかげでストリームのように「クラッチ蹴り」でごまかすこともできない。NでブリップしてDに入れてもエンジンがストールするだけで繋がらない。仕方無しに普通にべた踏みで加速すると回転を抑えたままノロノロと発進し、加速し終わった頃にようやく回転を上げだすので慌ててスロットルを戻すと強烈にギクシャクして何が何だか分からなくなる。
やっぱり小排気量CVTなら原チャリのごとくぶん回す制御にしないと勿体無いのでは?1NZが爆音なのが気になるのか?2代目プリウスのように、頑張ってる時は爆音たてたっていいじゃないか。
爆音が嫌ならトルクが必要だが普通のCVTは大トルクが苦手。VWはマーチスーパーターボの如く小排気量エンジンに排気タービンとルーツブロワを付けてトルクを稼いでDSGと組み合わせてる。
一方VQ35DE+エクストロニックCVTなんてのはエンジンの美味しいところなんか拾わなくたって十分に走るのでCVTは純粋に無段変速の滑らかさを味わうことに使われている気がする。これは一応利点だろう。もちろん燃費もいいのだろうが。
今はなきスバルR1のCVTは原チャリよろしく引っ張ってくれた。Jatco/日産/スズキの副変速機付きCVTも特徴的な広いギアレシオを活かすべくガンガン引っ張るそうな。特にアルトは加速時爆音、巡航時無音でCVT好きにはたまらない逸品だ。副変速機のおかげで全体として設計に無理がなく、部品点数もほとんど増やさず体積はむしろ減ってるそうで頭いいな。

シエンタはパッソセッテに代替されたかと思ったら製造再開する予定・・・三菱トッポのマネか?(マネしてどうする) トッポにしてもシエンタにしてもパッソにしてもいかにもリーンな設計で基本設計が古かろうがなんだろうが安く作れればOKだ。こういうクルマも勿論必要だが、こんなクルマばかりだとBIG3みたいになるわな。
逆に代替されるはめになりそうなパッソセッテ、実に殺風景なクルマだなあ。ヨーロッパから撤退を決めちゃったダイハツだが、安物ヨーロッパ車の機能美よりアジアカー的シンプルさだ。これじゃ先進国では売れないだろ。どうせニッチになるならここはあえて「パイザー」の名前で売ったほうがダイチャレで鳴らした凄腕父ちゃんどもに売れたんではないかと。4ATだし結構無理は効きそうだ。

土曜日, 11月 13, 2010

ホンダ ストリーム(初代) LA-RN1

1700cc D17A VTEC + 4AT。VTECというとインテグラXSiとかシビック/CR-XのSiRのB16Aのイメージしかなかったからものすごくよく走るのかと思ったら、D型だけに本質的にはロゴと同等の動力性能しかない。しかも4AT(prosmatec)が本当に馬鹿すぎて、五月蝿い、トロイ、燃費悪いでもうどうしようもない。燃費を稼ごうとしてアクセルを抜いてやっても全然シフトアップしないわ、ロックアップはすぐ切れるわ、その割に加速しようとしても全くシフトダウンしないわでこれならロックアップなしのトルコン+逆転機のみの変速ギアなしで十分だ。トヨグライドのほうが10000倍まし。FFバンで現在主流のCVTとちがって唯一良いところは頑丈、ってことで発進はNにいれたまま燃料カットがかかる寸前までブリップ、Dに叩き込んでやる。そうするとようやく廃車寸前の軽自動車と同等の発進加速が得られる。ただしFFで薄ら長い3列シート車なのでメカニカルグリップ最悪でタイヤはスキールしっぱなしとなる。もちろん中間加速のときも同じように一旦N>ブリップ>Dという「クラッチ蹴り」が必要となる。MTだったらこんなにひどい印象はなかっただろうに。本当にイライラさせられる車で、市内の営業で1時間ほど乗るだけで非常に疲れた。走って楽しく、燃費だっていい・・・F1と宗一郎のオヤジのホンダが失われつつある、その暗黒を垣間見るような思いであった。
まあ、現行アコードがNHTSAのテストで5つ星もらってる一方、「その頃」のホンダは紙のボディ(トラバントかよ)と揶揄されていたぐらいなので、何でも昔のほうが良いわけではないが。でも、乗って楽しくないなら車なんか乗らない方が安全だし、クルマ趣味(笑)ってのは過去の遺物なんだろうか。