吸音スポンジ付きの現行VE302の先代モデル。サイズは純正と同じ215/60R16。
夏タイヤはスタッドレスのように素人でも分かる明確な性能指標もないし、音震やステアリング特性など測定機器がなければ主観的判断になってしまうし一般的にあまりインプレとしては信用しにくいものだが、自腹切ったユーザーの意見として。
M+Sタイヤである純正GEOLANDAR G040の中古と比べるのもどうかと思うが、グリップ良くスキールせずあたりもマイルドで荒れた路面でも内装がびりびり共振することが少なく、ウェットでも信頼できる。静音性を強調したタイヤだがパターンノイズは並よりは静か、という感じ。ハンドリングはシャープではないがちょろちょろもしない。もっともこれはクルマの性格によるものかも知れない。
感覚として、トレッドは柔らかいがサイドウォールは硬い。実際、このサイズのVE301はサイドウォールがスチールで補強してある。路面を叩くようないきなりの打音は少なく、ある程度のストロークのある振動はボディ側で吸収してくれ、というスタンスなので(純正サイズが同じ)クラウンなどのそれなりに重量があって剛性もあるクルマ向き。剛性が足りないとドラミングのようなこもり音が出やすく聴き疲れする車になると思う。Lancasterは1.5トンを切る軽量車だが、4WDですべてのバネ下が重いこと(マスダンパー効果)、環状力骨構造は伊達ではないこと、サスのストロークが大きくやわいこと、純正カーペットが分厚く、しかも塩ビのカーゴトレイまで乗っけてることからワゴンとしては例外的に静かでVE301とのマッチングは悪くない。
ハンドリングは足首の柔らかい感じ、道路からの入力、外乱は軽くいなしつつ、ステアリングだけでいきなり切れ込んだりせず、荷重移動とサイドウォールの変形(スリップ)に比例してじっくり正確に曲がる。
見た目も上品だし、それに1本14000円工賃込みなら文句のつけようもない。レグノは高いよ。昔アスコット(初代)に履かせたMICHELIN MXTのような、高度なバランスを求めるあなたに。
5年2万キロ(爆)経過して若干トレッドが硬化してグリップが落ち、気持ちスキールしやすくなったがあまり美点は損なわれていない。
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